はじめに
ども、マンガ大好きマンション管理士 かわぐちろろです。
バトルものに学園モノ、ヒッキーヲタクにSFスペクタクルなロボットもの。
ジャンルにこだわらないコアな漫画のごった煮雑誌として有名(?)な月刊誌『アフタヌーン』
「ラブロマ」は、そんなカオスなごった煮月刊誌に2000年代初頭に連載していた学園ラブコメマンガです。
私はこれまで「ラブコメってどうなん・・・?」と思っていました。
しかしこの漫画は、ラブコメでありながら、世にある惚れた腫れたのラブコメディとは一線を画す、人によっては「恋愛観」「人生観」を変えうる漫画です。
それに、なんとこの作品、「カードキャプターさくら」や「東京Babyron」「xxxHolic」などで有名な漫画家CLAMPが単行本の帯で大絶賛しているほどの一級品!
漫画界の大御所が大絶賛し、私もお世辞抜きにあらゆる人にお勧めしたい。
そんな(自分の中で)話題の漫画『ラブロマ』をご紹介します。
『ラブロマ』はこんな漫画
基本情報
基本情報はこんなカンジです。
作品名 :ラブロマ
出典:Wikipediaより一部抜粋
作 者 :とみ田みのる
ジャンル:ド直球ロジカル学園ラブコメディ
出版社 :講談社
掲載誌 :アフタヌーンKC
連載期間:2003年~2005年12月(別途読切作あり)
巻 数 :5巻完結
話のボリュームは全5巻と短めで、サクッと最後まで読める作品です。
このマンガを一言で!
このマンガを一言で言うなら
恋と欲求の因数分解
まさしくこれに尽きます。
こんな作品ですので、こんな人にオススメです。
- 惚れた腫れたの恋愛劇に辟易している人
- 文系よりも理系よりなロジカルな人
- 現実の中でも夢を見たい30~40代の疲れた社会人の人
それでは作品紹介といきましょう。
あらすじ
【あらすじ】
「根岸さん、好きです。俺と付き合ってください」
昼休みの教室内、同級生ながらもクラス違うし名前も知らない男の子 星野くんから、突然告白された女子高生 根岸さん。
衆人環視の中、花も恥じらう女子高生が、いきなり見知らぬ男子から「好きです、付き合ってください」なんて言われたら・・・
――そりゃ普通断りますよね。
だけどこの星野くん。引き下がるどころか、言葉巧みに交渉し、なんとか放課後に一緒に帰る約束を取りつけます。
告白当日、相手にドア・イン・ザ・フェイスの値切り交渉術を使う星野くん。
胆力あり過ぎです。
自分が「好きです」と告白した相手に「これ以上は譲歩できません」と言える人などそうはいないでしょう。
そんな強引でちょっと(?)変わった星野くんに、少しだけ興味を持った根岸さん。
だけど、どうしても分からないことが。
「・・・どうして私を好きになったの?」
友人とのWデートにかこつけて、またも強引に誘われた遊園地で聞いてみる根岸さん。
そこで星野くんは、まっすぐ根岸さんを見つめて答えます。
星野くんの返した、あまりに純粋で、あまりにストレートな答えに、根岸さんも星野くんを好きになったのでした。
「ラブロマ」の見どころはココ!
ラブロマのジャンルを「ド直球学園ラブコメディ」と紹介しましたが、このマンガの見どころは、何といっても星野くんの奇行。
・・・いくら愛しの彼女と会えなかったからとはいえ、普通こんなことしません。
連載開始第4話にして、いきなり彼女の両親に挨拶をするという急展開。
もちらん単に「自分のうちに遊びに来ないか」と根岸さんに誘われただけなのですが、開口一番「俺達付き合ってます」と宣言する星野くん。
(しかも「大事なことなので2回言いました」と言わんばかりに)
こんな具合に、毎ページ星野くんの奇行が繰り広げられ、根岸さんのツッコミが間髪いれずに入る展開が続きます。
普通こんな人がいれば、「何ふざけてるんだコイツ」と嫌悪感を感じる人もいるでしょう。
しかしこの「ラブロマ」の星野くんは、純粋に「根岸さんが好き」という迷いのない行動指針が根底にあり、読者も、彼 星野くんは、それを本気で、真面目にやっていると信じられるからこそ、全く嫌味に感じることがない。そんな不思議な魅力があるのです。
こんなぶっ飛んだバカ正直な星野くんにいつも振り回されて毎ページ突っ込みを入れる根岸さんも、二人の夫婦漫才をやいのやいのと沸かすギャラリーにも、普通なら「こんな奴いねーよ」と思うところが、不思議と「こんな世界があっていいかも」と感じずにはいられない。そんな漫画です。
まとめ!
学園ラブコメですので、二人のケンカや恋のライバル、修学旅行や文化祭など、学生っぽいイベントを中心に進んでいきます。
しかし、そんじょそこらの学園ラブコメとは一線を画し、
- なぜ、人は人を好きになるのか。
- 恋をするとはどういうことか。
- 人が他人の人間性に魅かれる理由は何なのか。
そんな人が人として持っている根源的な情動を、まるで因数分解するかのように解いていく。
コメディであり、ラブロマンスでありながらも、ロジカルチックに心を情動を言葉にしていく展開に、とても胸を打ちました。
発行から既に20年近く経とうとしていますが、「好きな漫画はなに?」と聞かれたとき、胸を張っていの一番に挙げる漫画の一つです。
新装版が出ていますが、取り扱っている店舗が限られており、Amazon、楽天では一部品切れになっているようです。お求めはお早めに。
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