ゴミ置場が整理されずに汚い。
いつも“むぁっ”とした生温かい空気が立ち込めてる。
臭いが酷くて中に居られない。
コバエやゴキブリが出てイヤだ。
ゴミを捨てる場所だから仕方がない。だけども毎日朝から気分が悪い。何とかならないものなのか。
こんな気分を抱えている人はかなりたくさんいるでしょう。
今日はそんな『ゴミ置場改善』についてご紹介します。
はじめに
ゴミ置場が全然整理できてねーぞ!なんとかしろ!
ゴミ置場にゴキブリが出てイヤ!
ゴミ庫はニオイが酷いし、汚いし、変な空気が籠ってるみたいで行きたくないわ
いや~、管理員は頑張ってんですけどねぇ。
こればかりは我々だけでは何とも
マンション暮らしでの悩みの代表として挙げられる問題の一つ『ゴミ問題』。
『引越しガチャ』にも挙げられ、マンション暮らしの悩みランキング第4位に位置する、悩ましい問題です。
ゴミ問題とは、具体的には「悪臭」「ゴミの整理不全」「害虫の発生」「換気不良」が挙げられます。総じて―――
「くさい」「きたない」「気分悪い」の
『ゴミ3K』
とでも言いましょうか。
マンション(特に分譲マンション)は、設備がしっかりしていて、ゴミもちゃんと整理整頓されており、いつもクリーンなイメージを持っている方もいると思います。
ですが、現実はというと―――
- ゴミ庫に臭いにおいが立ち込めてて入りたくない。
- ゴキブリが出てきそうでイヤだ。扉も開けたくない。
- 乱雑に積み上がったゴミを見ているだけでウンザリする。
――っと、こんな状況なマンションが結構多いです。
ある程度はガマンできるかもしれません。しかし、毎朝ゴミ出しに行くたびに頭をかすめるとなると、たまったものじゃありません。
朝すがすがしい気持ちで出かけたいのに、ゴミのおかげで気分が急下降なんて、ホントたまったものじゃないですよね。
この記事では、そんな毎朝ゲンナリさせるゴミ置場をリフレッシュさせる方法を紹介します。
10年以上管理業界に身を置き、色んなマンションのゴミ問題に取り組んできた経験と、実際に解決に結びついた事例を交えて紹介しますので、きっとアナタの悩みにお答えできるんじゃないかと思います。
この記事はこんな人にオススメ
この記事は
- 毎朝ゴミ置場の扉を開けるたびに気分がヘコむ居住者の方
- ゴミ置場の整理に悩んでいる管理員
- ゴミのマナー改善がうまくいかない管理会社フロントの方
こんな方にオススメです。
- ゴミ問題3K(くさい・汚い・気分悪い)を解決できる
- ゴミを捨てるだけで気分が滅入る、なんてことがなくなる
- ゴミ問題を通して居住者のモラル・マナーの向上が図れる
この記事を読めば、ゴミ問題は解消されて生活環境が良くなるほか、この問題解決を通じて居住者のモラルやマナーの向上が図れ、他の諸問題(自転車マナーや音問題など)にも良い影響を与えることができるでしょう。
それでは、どうぞ!
『ゴミ問題3K』の結論
簡単に結論をまとめると次のとおりです。
この前半記事では、主に管理員・管理会社が行う『メンテ術』を中心にご紹介します。
それでは内容について、細かく見ていきましょう。
ゴミ3Kにならないためのメンテ術6選
ここからは、「くさい」「汚い」「気分悪い」の『ゴミ3K』の解決法について、具体的に見ていきましょう。
主に管理員や管理会社などの管理側が行う、ゴミ置場のメンテ術です。
1.換気はできる限り長い時間・全開で
ゴミ置場の悪臭は、滞留しているゴミの匂いが換気不足でずっとゴミ置場に籠っている事にあります。
ですので、換気扇は常に稼働させ、可能な限りゴミ置場の扉・窓は全開にし、ゴミ置場内の空気が籠らないよう気をつけましょう。
マンション外部と接し、扉を開けっぱなしにするとセキュリティ上問題が発生するような位置にゴミ置場がある場合は、せめて管理員が傍にいるときだけでも扉を開け、ゴミ置場内に新鮮な空気が入るよう心がけましょう。
2.ビン・缶用のゴミ箱は『蓋付き』を準備
ゴミ置場の匂い、害虫を呼び寄せる原因のゴミは『ビン・缶』です。
酒やジュース、缶づめの端に残ったカスから匂いが漂い、その匂いに連れられて害虫が呼び寄せられ、いつの間にか増えていきます。
燃えるゴミ、プラスチックゴミ含めて、大抵のゴミは居住者各自がゴミ袋に入れて捨てますが、首都圏を中心に、ビンや缶などの資源ゴミは『ゴミ袋に入れずそのままコンテナに捨てる』という方法を取っているマンションが多い傾向にあります。
東京都では、市区町村が資源回収用コンテナをマンションに貸している。
回収時は「コンテナに『ビン・缶本体だけ」を回収するので、ゴミ袋に入れるのは基本NG
ですが、これではゴミ置場の悪臭、害虫の温床になってしまいますよね。
そのため、ビン・缶を捨てるための『フタ付きのゴミ箱』を用意して、匂い、害虫を発生させないよう工夫をしてみましょう。(▼以下イメージ▼)
3.ダンボールはGの温床。早めに処理を!
知ってますか?
ダンボールはゴキブリにとって最適な住み家なんですよ。
ダンボールのような2枚のボール紙に挟まれた空間は、適度な湿度や温度が保たれ、ゴキブリにとって住み家にしたり、卵を産みつけたりするのに都合がよく、ダンボールに湧く小さな虫を餌するなど、増殖するには非常に良い環境だそうです・・・。
【参考】卵を産みつけられることも?ダンボール害虫に要注意/ウェザーニュース
そんな事もつゆ知らず「ダンボールは湿気を取るし、袋から漏れた生ゴミの汁を吸ってくれて、ゴミ置場の床や棚を汚さなくて済む」と言って、ゴミ置場の床、棚にダンボールを敷いているマンションが結構あります。
(▼こんなカンジ▼)
ただでさえ換気が悪く、日当たりも悪く高湿度。
周りにはエサとなるゴミが多数。
天敵となるネズミや鳥や爬虫類も殆ど出ない。
そして目の前には居心地の良いダンボール。
・・・後は火を見るより明らかですね。
ダンボール類も他のゴミ同様、『ゴミ回収日当日朝にまとめて出す』ということにするのが望ましいです。
しかし、嵩張るし量が出るのでなかなか難しいというマンションは、ダンボール類はできるだけコンパクトにたたみ、一箇所にまとめ、(可能であればゴミ庫以外の場所に)保管することをお勧めします。
4.水気のある清掃道具はゴミ置場以外に
ゴミ置場は、構造上窓がなくコンクリートで囲まれており、更に室内に水道や流し場があり、その水を流す排水溝から先の雑排水管にはトラップが付いていないなど、非常に湿度が上がりやすい作りをしているのが一般的です。
湿度が上がると匂いの感じやすくなるほか、不快感を覚えやすくなりますので、水気を帯びた物(濡れたモップ、水を切ってないバケツ)は、できるだけゴミ置場の中に保管しないことをお勧めします。
収納スペースの関係でゴミ置場しか置場がない場合は、きちんと乾かしてから入れるようにしましょう。
5.ゴミ置場にエアコン!?
最近、ゴミ置場に『エアコン(冷房)』を付けるマンションが、新築を中心に増え始めてきました。
前述したとおり、気温が高い、湿度が高い状態だと、菌が増殖し匂いやが発生しやすくなるうえ、人も匂いを感じやすく、不快感をおぼえやすくなります。そうならないようゴミ置場の気温を下げて部屋の中の環境を良くしよう、というワケです。
実際に脱臭装置提供メーカーでも、このように紹介されています。
ゴミ置場の臭気対策
先日既存の商業施設管理会社様よりゴミ置き場の臭気対策相談を頂戴しました。
一度現場を確認するため訪問しましたところ、ゴミ置き場としては臭気がそれほど強くありませんでした。詳細を確認すると、現在のゴミ置き場臭気対策として冷房設備を設置し、ゴミ置き場内の気温を下げてゴミから発生する揮発臭気を抑える方式となっておりました。
出典:消臭・脱臭ブログ ㈱共生エアテクノ スタッフ奮闘記
こんなに立派な埋め込み式エアコンでなくとも、ゴミ置場がそんなに大きくなければ、家庭用のエアコンで十分です。
6.お金があれば専用の脱臭装置を
作業の工夫だけでは限界がありますので、文明の利器に頼るのも一つの手です。ゴミ置場によくつかわれる脱臭装置の有名どころをご紹介します。
【カルモア(KALMOR)】といえば、マンション管理業者の中では有名なゴミ置場脱臭の御用達業者で、多くのマンションで設置されています。
他の会社では【三協エアテック】のオゾンミスト脱臭装置があります。
このような代物を設置して、匂い防止を進めるのも一つの手です。
まとめ!
ここまでの内容をまとめてみましょう。
『ゴミ3Kにならないためのメンテ術6選』は次のとおりです。
主に管理員・管理会社が取り組むゴミ対策をご紹介しました。
後編の記事では、ゴミ置場を快適にするためのルール作りについて紹介します。
対策内容も『そんなの当たり前じゃん』と思うかもしれないけど、意外とできてないマンションが多いよ!
今すぐゴミ置場をチェック!
ではこのへんで。かわぐちろろでした。
かわぐちろろ の【ろろ余談】
三協エアテックのオゾンミスト脱臭装置の発動音は、慣れない人はビックリします。
確かに脱臭効果はすごいけど、あの発動時の爆発音で苦情が出ないか心配